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お知らせ |2015.8.1

神戸学院大学附属高等学校 グローバル&キャリア教育 1学期終了

神戸学院大学附属高等学校よりこの1年間、総合学習の時間を利用した

「グローバル&キャリア教育」の授業をご依頼頂いております。

2015年4月~2016年2月までで1年生を対象に22日間(45分×2コマ×22日間)、

通常は大学の一般教養科目で提供している当社団のコンテンツを、高校生に実施しました。

1学期が終了しましたので、まとめて報告掲載します。

第1回:オリエンテーション&チーム作り(4/30)

社会に出て働くことを意識すると、人とのコミュニケーションは

非常に大切な要素になってきます。人の意見を聞き、引き出し、

自分の意見を述べて理解を求める。そのために、今回の授業でも

チームを作り、チーム内での意見交換や発表をするスタイルを取り入れています。

まず最初のチーム作りは、「ソーシャル診断テスト」というツールを使い学生を

任意的に、1)理論派 2)現実派 3)友好派 4)社交派の4つに分類。

各チームに上記4つの派が均等に存在するようにチーム分けを行いました。


第2回:チーム作りの第一歩(5/7)

前回振り分けたチームメンバーに分かれ、授業を進めます。「グローバル&キャリア教育」では、

学生が主体になって学ぶ「体験型学習サイクル」を大切にしています。

また、全てのグループワークを個人で振り返るだけではなく、

グループ内で「分かち合う」ことも重視した授業にしています。

グループワーク形式の学習には、下記の想いが込められています。

1)コミュニケーションスキルの向上

2)人間関係構築力の向上

3)仲間との関係を通じて自己理解を深める

4)グループディスカッション力を付ける

5)言葉によって自分の思いを形にする力を付ける


第3回:チーム作りの第一歩(5/14)

キャリアデザインの視点である「自分の強み」「自分の 志向(好き・嫌い)」などに

ついて自己理解を深める授業をしました。自分の強みは探すものではなく「創るもの」

というメッセージが込められた授業です。

そして、前回結成したチーム内でのグループワークを実施しました。

「砂漠からの脱出」ゲームです。決められた条件の中で、どう動くか?何が必要か?

まずは個人で考え、その考えをグループ内で意見交換。最後にグループで1つの意見として

発表してもらいます。個人個人で考えた成績よりも、グループで議論した成績の方が良いチームが

多く見られ、グループワークの大切さを体験学習してもらいました。


第4回:チームワークの意味を知る(5/28)

前回から経験したグループワークを振り返り、再度コミュニケーションの重要性を

理解するように授業を進めます。社会に出て、働くときに必要とされる基礎能力、

それらは、大きく3つに区分されるといえます。

1)対自分スキル

自分の感情などを適正の管理する力

2)対人関係構築力

他者と適正な関係を構築して仕事に取り組んでいく力

3)対課題スキル

状況などを把握し、適切な解決策を講じていく力

1&2は、高校生時代が最も伸びると言われてます。

それは何故か!?(高校生に、授業でお話しました。)


第5回:グローバル教育の実体験(6/4)

この日は少し趣向を変えて、グローバルに視点を置きました。

当日は、韓国、中国、台湾、ベトナム、モンゴル、インドネシア、
オランダ、ロシア、ブラジル、オーストラリアと世界10か国から学生が集合。

高校生たちは、事前に考えてきた
自分の「好きなもの」「興味があること」
自分の町の「有名なもの」「歴史」などの話をし、
同じように海外のゲストに対し、
「興味があること」「日本で何を感じたか?」などの質問をしていました。


第6回:チームの再編成(6/25)

2か月間に渡ってグループワークを行ったチームを一旦解散します。

解散に際してはチーム内での「印象交換」「次のチームへ向けてのエール」を

送り合います。

その後、改めてのチーム作りは「エゴグラム」というツールを用いてチーム編成を

行いました。エゴグラムでは、高校生の「コミュニケーションスタイル(特性・様式)を可視化する」

という診断を行います。下の図は「人」を分かりやすく考える為のものです。

頂上にある行動特性を支えているのは「性格」であったり、価値観であったりします。

そして、その行動特性の中心的なものが「コミュニケーション特性(スタイル)」です。

『コミュニケーション特性⇔性格・価値観』は相互に強く影響しあっているのです。

少し学問的な話でしたが、コミュニケーションの特長を解説しながら、高校生に

自分のスタイルを認識してもらい、新たなチーム編成を行いました。


第7回:学習スタイルの内省(7/2)

前回実施したエゴグラムを基に、専門家から高校生一人ひとりへのメッセージをもらい

その内容を確認、振り返りました。

専門家は高校生とは直接面識はなく、エゴグラム診断の数字を参考に、高校生の特長や

スタイルを解説してくれています。その内容に関して、ほとんどの高校生が「合っている」と

認識していたようです。そこには「自分に合った学習スタイル」のアドバイスもあり、次週行われる

7月考査に向けて、少しでも役に立ってほしいという社団からの想いがありました。


第8回:夏休みに向けて(7/16)

夏休みの間も宿題として「キャリア」について考えてもらうよう、2つの宿題を高校生にお願いしました。

1)職業人インタビュー

身近に働く人(ご両親や親せき、ご近所の方)に仕事についてのインタビューを行ってもらう宿題です。

企画の目的としては、身近な方の「仕事」への取り組み姿勢や就業観(働く価値観)をお聞きして、

「働くとはどういうことか」を感じ取って頂き、「それに向けて勉強、課外活動などへ目的意識を高めて頂く」ことです。

高校生に渡したインタビューシートには

・その方が今のお仕事に就かれた『動機』『経緯』は何ですか?

・その仕事で「楽しい」と思っている(思った)こと、「辛い」と思っている(思った)ことは何ですか?その訳は?

・「辛い事」「悔しいこと」を乗りこえてこられたエネルギーは何だったのですか?

・その方は「働くこと」についてどうお考えのようですか?(働く理由、給料の他に得られるものなど)

などの質問項目がありました。


2)ビブリオバトルへの参加準備

本を読んで、その本を紹介する、そしてより魅力的な紹介をした人が勝ち。

というビブリオバトルに参加するために、高校生には読書そして、プレゼンの準備を宿題として

依頼しました。目指すは全国大会!この学校より代表が選ばれることを期待しています。


以上が神戸学院大学附属高等学校にて1学期に実施した

「グローバル&キャリア教育」のまとめとなります。